ちぐま日記 bis ~フランス・ナントより

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味覚週間 / フランスの給食

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小学校の給食室。ナント市のサイトより拝借


うちの息子は学校がやすみの水曜日以外は毎日学校で給食を食べています。
みんなが必ず学校で昼食をとる日本と違って、
フランスでは家に戻ってお昼を食べ、午後にまた学校に戻っても構いません。
お昼の休み時間は正午から14時まで2時間(!)あるけれど、
学校に残る子どもたちは2時間かけて給食を食べるわけではなく、
2グループにわかれて順番に給食室で食事するんだそうです。
今年、息子のクラスは遅いほうの給食時間(13h~)なので、
新学期はじまってすぐは、「校庭で前のグループが終わるのを待つ間おなかすいて仕方ない」と
日々文句を言っていましたがさいきん何も言わなくなったので慣れたのかもしれません。
息子の学校の給食室もまさに上の写真にあるような感じで、
円卓があって、まわりに5,6人の子どもたちが着席できるようになっています。
配膳などのお手伝いにきてくれる職員(教員ではない)は何人かいますが、
こどもの給食係などはおらず、まんなかに置かれた大皿の料理を、
おのおのが自分のお皿によそって食べるんだとか。
だから嫌いなものはよそらないし、好きなものは大皿に残っている限りお代わりし放題。
息子の嫌いなものが給食にでた日、「○○食べたの?」と聞くと
「一口だけ~」とか「味見だけ~」とか言うけどほんとかしらね?
逆に「これは山盛り食べただろうな」と思うもの(ラザニアとか)がでた日に「よかったね~」と話をふると、
「うん!2回おかわりした!」などという元気な返事が返ってきます。




給食の内容ですが、子どもがその日食べたものがなぜ親にもわかるかというと、
学校の校門にその週のメニューが貼りだしてあるからです。
朝、息子を学校に送っていくとき、校門でいっしょにメニューを見るのがわが家の慣わし。
さらにナント市のサイトでは、その月と次の月2か月分のメニューが閲覧できます。
こんな風に。
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毎日の献立は、そこはやはりフランス、基本的に、
前菜+メインとサイドディッシュ+チーズ+デザートという構成になっていて、
炭水化物、野菜、たんぱく質と乳製品がバランスよく取れるように考えられています。
メインかデザートに乳製品が使われる場合はチーズは割愛されるようです。

さて、今日10月17日月曜日から23日の日曜日の一週間は、
フランスでは「Semaine du goût (味覚週間)」なんだそうです。
主に子どもたちを対象に、味覚や食品についての知識を深めてもらい、
食にまつわる伝統や職業の継承や、もちろん食の喜びを知ってもらうことを目的に、
各地でいろんな催しがあるんだとか。

「ガストロノミーなフランス料理」が無形世界遺産にまでなってしまった
美食の国としてのイメージが強いフランスだけど、
一般の家庭では、ほんとうにみんな適当なもの食べてます。
特に子どもたちは!
ハムとパスタだけ、とか。ゆでただけの素パスタね。しかもクッタクタに。
ひき肉ステーキ(ひき肉のみでハンバーグではない)とフライドポテトとケチャップとか。
後者はフランスのレストランのお子様メニューの定番セット。
スーパーの冷凍食品コーナーでのフライドポテトの種類の豊富なこと!!!
野菜は・・・?という食事が多いので、
政府も「一日5種類の野菜・果物をとるようにしましょう」と呼びかけています。
そういうわけで、自国のおいしいものをもっといっぱい知ってちょうだい!と
こんな味覚週間なるものが誕生したんだと思います。

「味覚週間」である今週のナント市の給食メニューをみてみると・・・

 月曜・・・ 前菜: ジャガイモとイワシのサラダ
       メイン: ガレット(食事クレープ)+グリーンサラダ
       デザート: 有機ヨーグルト

 火曜・・・ 前菜: マッシュ菜のサラダとゆで卵半分
       メイン: アンスニ(地名)の鶏肉+カリフラワー
       乳製品: 発酵牛乳
       デザート: プチブール(ビスケット)

 水曜*・・・前菜: フォアのパテ(有機)
       メイン: ブリエール(地名)風ポトフ
       チーズ: カマンベール
       デザート: ブドウ
 
 木曜・・・ 前菜: ビートの千切りサラダ
       メイン: ブーダンノワール(豚の血入り腸詰めソーセージ)+ヴァンデ(地方名)の白いんげん豆
       チーズ: キュレ・ナンテ
       デザート: リンゴ(有機)

 金曜・・・ 前菜: チーズクレープ
       メイン: 魚の白バターソース+ニンジン
       チーズ: トム(有機)
       デザート: 洋梨

こうしてみると、かなり地方色を意識した献立になっているようですね。
今日(月曜)息子が帰ってきて言うには、
「今日のメニューはブルトン(=ブルターニュ風の)だった」そうで。
言われてみれば、ガレットとかイワシとか・・・たしかに!
魚の白バターソースもナントの数少ない郷土料理です。
ちなみに金曜日のメインは毎週必ず魚料理で、
これは金曜日の肉食を禁止したキリスト教文化のなごり。
木曜日にブーダンノワールが登場するのには驚きました。
けっこうクセがあると思うんだけど子どもたち食べられるのかしら・・・?
「味覚週間」だから!?
こういうのも知っとけよフランス人なら、的な意図なんでしょうか。
メニューを眺めていて思うのは、
チーズの名前がいちいち明記されているのがフランスらしいなということ。
でも魚料理はいつも単に「魚」ですもんね。
これが日本ならきっと魚の種類が明記された料理名がのるんじゃないかなあ、と思ったり。
献立の書き方ひとつにもその国の食文化があらわれるようですね。


*水曜日は学校は休みですが、Centres de loisirs (市の運営する学童的な施設)では給食がでます。
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Commented by よしこ at 2011-10-22 04:49 x
写真を見て、一瞬 給食試食会でもあったのかと思っちゃいました(日本ではあるんですよ)。ナントのお隣の市ですが、こちらは山の幸週間とか(娘情報)。また、娘達の学校ではメニューが2つあって、どちらか選べるようです。配膳もカフェテリア形式になっているようです(トレーを持って好きな物を選ぶ)。更にはイスラム教の子供用に豚肉なしの特別メニューもあるようです。BIO製品も使われているようで、給食に限って言えば前の学校(ナント市)よりも良いようです。
学校によっても、市によってもずいぶん違うんですね。
Commented by tchiguma at 2011-10-23 01:04
よしこさん
メニューがふたつあるって、それすごくいいですね!ぜいたく!カフェテリア形式というのもびっくりです。下手すると子どもたちがお皿落としたり、大混乱しそう。。。イスラム系の子どもたち用のメニューがあるとかないとか私も聞いたことありますが、ナント市のサイトには何も書いてなかったのでやっぱりないのか、「公的」にはないことになっているけど実際はあるのか、その辺どうなんだろうと思ってたんですよね~。だって公立学校のライシテの原則に触れますもんね。
by tchiguma | 2011-10-17 05:12 | フランスで育児 | Comments(2)